本文へスキップ

風邪が長引いてしまう原因。

福岡市中央区の鍼灸院です。
〒810-0022 福岡市中央区薬院1-6-5
ホワイティ薬院302号

風邪(カゼ)はどうして長引くか

そもそも風邪が何なのか一般に理解されていない。

 どの季節でも、カゼをひく人は時期を問わずひきますよね、すぐ治る人もいれば、なかなか治らない人もいます。

 カゼ薬というものが、沢山世に溢れていますが、どれも症状を緩和するもので、それを使ってカゼのウィルスには作用しない、つまり治療するものはありませんし、当分そのような薬は開発されないでしょう。抗生物質もカゼのウィルスとは無関係です。

風邪をひいてしまった男性。

 一口にカゼといっても実は千差万別で、そのカゼを起こしているウィルスは何種類もあり、それらの感染から起こる症状をひっくるめてカゼと一般に言っています。

 カゼ薬を治療薬と勘違いしている人の中で、カゼをひかないように予防として市販のカゼ薬を飲んでいるなんて、とんでもない事を何の疑いもなくやってしまっている人に出会った事もあります。

 カゼ患者さんの心をくすぐるようなネーミングでもって、毎年さまざまなカゼ薬が登場しますね、”漢方”だとか、”自然の生薬”だとか、”飲んで効く”など、葛根湯にしたってカゼなら飲んでいい訳ないのです。葛根湯が効く状態でなければ無意味なのですが。漢方とか、自然の生薬なんて言葉に魅力を感じるのに、その意味を考えることは無いようです。
 有機栽培とか、天然とか言う言葉にも一般に弱いようですね、でもその意味はあまり問われない、本質よりもイメージ・見た目が大事みたいですね、残念ながら。
 あと、カゼにはビタミンCなんだ、なんて言葉もしょっちゅう耳にしますが、ビタミンCの過剰摂取とカゼ治療に相関性は無いと思います。ビタミンCに限らず、どの栄養素でも足りなければそれが免疫力の低下に繋がるでしょうから、その人の日常の食生活によって足りないものは人それぞれ、一般的なものを安易に個人に当てはめるのはあまりにも考えなさすぎと言えます。

 カゼを治すなら、身体の免疫が侵入したウィルスに攻撃を与え、排除するという工程を考えた上での日常生活を心がけるのがいいでしょう。免疫がそのカゼを起こしているウィルスに攻撃をする、つまり炎症が全身に起こり、発熱、気だるさや関節の痛みは、炎症により出てくるもので、カゼのウィルスを排除している証拠と言えます。
 個人差こそありますが、体温は炎症により上昇します。体温が上昇すると細胞の働きが向上します。(ただし、体温が40℃を超えると細胞を構成している蛋白質が変性してしまい、命の危険にさらされますので薬でも何でもつかって解熱せねばなりません。)

 病院に行けばすぐ解熱剤と抗炎症剤などをポンと出しますが、熱があるから下げるなんてよく考えてみれば、そんな単純な考えでいいんですかね? まあその場の苦痛を和らげる事が目的であれば、解熱剤という選択でいいと思いますが、カゼを早く治すという目的であれば、判断は難しい所でしょうね。

 カゼひいている時、熱がある時は鍼治療は出来ないという鍼灸師は大勢いるようですが、自然治癒力を高める治療が出来ない、やっていないからのようです。その時の状態に合わせた鍼術、灸術が的確に
行えれば、カゼも早く治ります。
 東洋医学という言葉も、そのイメージを利用して商戦によく使われていますが、全然東洋医学じゃないものばっかりで、呆れてしまいます。

 大事なのはイメージじゃなくて、中身でしょう。

 カゼ薬で治療を先送りして長引かせないで、治す時に治す。休める時に休む、長引かせない秘訣だと思います。


治療奮戦記に戻る。

福岡市の鍼灸院
Takagi Acupuncture Study
鍼灸専門 高木治療院

〒810-0022
福岡市中央区薬院1-6-5
ホワイティ薬院302号