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福岡市中央区薬院、鍼灸専門・高木治療院のホームページです。

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〒810-0022 福岡市中央区薬院1-6-5
ホワイティ薬院302号

今まで様々な治療を行ったが治らない

8割以上がAさんパターン。だって、人間だもの。


「私は今まであらゆる治療を受けてきたんですよ、病院も何件も回ったし、検査もとことん受けた。ハリも整体もカイロとかも、知り合いでどこそこに良い先生が居ると聞けば少々遠くてもそこに行ってみましたが、それとか健康食品の○○が良いと聞けばすぐにそれを取り寄せて使ってみましたけど・・。」
 こういう事を患者さんから聞く機会は珍しくないのですが、この言葉の真意は個々患者さんにより大きく違うものです。

 まず、今まで通ったという様々な医療機関にどの程度(何回)通ったのか、またそれぞれの医療機関にて患者さん自身が本当に真剣に治療に取り組んだのかどうか、そこが大きく違う。まるでまともな医療機関など一つも無いと言わんばかりの発言が、じっくりと問診を進めていくうちに真相が露になってきます。


〜40歳男性Aさんの場合〜

Aさん「私は10年ほど前から腰痛があって、ずっと調子が悪いんですよ。どこに行っても治らないし、半分あきらめてます。もう腰の治療のために相当お金をつぎ込みましたよ・・」

高木「腰が痛いとの事ですが、病院ではどのような診断だったのですか?」

Aさん「えっと・・なんだっけ? 3か4番目の骨がどうとか言ってた気がします。」

高木「何件も行かれたという病院の全てが、その4番目の骨というものに異常があるという診断だったのですか?」

Aさん「うーん、あんまり覚えてません。骨が変形してるから手術しないと治らないと言われた時もあったし、変形は大したことないという所もあったと思います。」

高木「レントゲンなど撮ったのですか?」

Aさん「レントゲンもCTもMRIも撮りましたよ。」

高木「それで、どのような診断だったのですか?」

Aさん「ヘルニアがあるとかないとか言われたかなぁ、覚えてません。」

高木「病院ではどのような治療を受けましたか?」

Aさん「シップと座薬もらったのと・・あと電気治療と牽引だけ。診察に行っても薬だけで何もしてくれないから、行くのやめましたよ。」

高木「病院以外の治療はどうでしたか?」

Aさん「県外の名人みたいなハリの先生のところに行ったりしましたけど、なかなか通えないからね、一回行っただけ。あと近所の整体で揉んでもらったりもしたかな。」

高木「続けて通った所は無いんですか?」

Aさん「近所の整体は今でもたまに行きますよ。私は骨盤がズレているから悪いんだって言われてます。」

高木「ご自分では、何が原因で腰痛になっているとお考えですか?」

Aさん「ゴルフが好きでしてね、ほぼ毎週やってるから、それが悪いんじゃないかなあ。20歳の時にゴルフで初めてぎっくり腰やってから今までずっと調子悪いんですから。」

 当院に来る今まで様々な治療に行ったが治らないと言う患者さんのうち、上記Aさんのようにただ健康・怪我に対する認識が甘いだけの人がおよそ80%くらいだと思います。病院で腰についてどう診断されたかを覚えていない、というより関心が薄い。病院への通院も面倒だからあまりしていない。 県外の名人の所に治療に行くのはいいが、継続して通院するのが困難である事ぐらいは、少し考えれば行く前にわかるはず。一回治療やったら治るんじゃないかという甘い考えで行ったのではないかと考えるのが自然です。

 ゴルフは腰に悪いという認識がありながらも絶対にやめない。
 Aさん、腰痛は10年ほど前からと言いながら、20歳の時にゴルフで初めてぎっくり腰やってからずっと腰の調子が悪いと言う40歳。

・・じゃあ20年前だよ。

 今まで様々な治療に行ったが治らない、そりゃそうだ。こういうタイプの人は、どんなに優れた医療に巡り合っても病気が治らない人。効果の高い治療を受けても、継続しなければ意味が無い。治療中は腰に負担になるものを一時的にでも中止して、治療に専念しようという考えがまるで無い。治ってしまえばまたゴルフは出来るようになるのだから・・・。

 治療に安易な手段を求めたがるので、誇大広告を打って患者を集めるインチキ治療のカモになりやすいタイプでもある。「相当お金をつぎ込みました」とつぎ込んだ大金は、簡単に治るというのは妄想なんだよという授業料と考えればよいかもしれません。



〜52歳男性Bさんの場合〜

Bさん「最初にこれを見ていただけませんか?、△□病院で撮りました私の腰のMRI写真、借りてきました。第4腰椎と第5腰椎の間が狭くなっている写真が2枚目のものに特にはっきり写っています。」

高木「ありがとうございます、拝見させていただきますね。」

Bさん「△□病院では、手術しても完全に治るという保障は出来ないと、はっきり言われましたもので、○×大学病院にセカンドオピニオンを聞きに行きました。○×大学病院の先生は、診断名は同じでしたが、手術するほどのものでもないから、牽引を地道に続けて今より悪くならないようにしましょうと言って下さりました。△□病院を紹介して下さった○△医院の先生に2つの病院での検査結果について相談したところ、手術は確かに成功率が高くないから、鍼灸なども試してみてはということでした。自分なりに腰の手術について色々と調べたり、友人の医師に相談したりしましたが、やはり手術は避けるべきと私も考えています。」

高木「ということは、ウチの鍼灸院が初めてですか?」

Bさん「いえ、私の母が通っている鍼灸院が自宅の近くにありまして、そちらに週3回、一ヶ月ほどでしょうか、通院しました。治療受けた後は少し楽なのですがすぐ元に戻ってしまうので、針の先生にそれを質問しましたら、”骨の変形は針でも治せないから仕方ない”ということでした。」

高木「その他の治療も試されましたか?」

Bさん「息子の友人の父親でカイロプラクティックの先生がいるということで、そちらの先生の治療も回数券買って10回、つい昨日まで治療を受けておりました。」

高木「カイロプラクティックは効果がありましたか?」

Bさん「そうですね・・骨盤のズレが治れば第4腰椎と第5腰椎の間が狭くなっているのも治ると言われて続けてみたのですが、治療を重ねるごとにだんだん腰の骨盤のところがガタガタ不安定になってくるようで、ちょっと次また回数券買うのが怖くなっています。」

 Aさんとは違い、Bさんは今まで行った病院・治療院で受けた診断・説明・治療を順序通り正確に把握し、自分の症状が何であるかをご自身で勉強し、ご自身の病気に対し、一歩一歩確実に治癒に向けて最も適する治療を探しています。

 今まで様々な治療に行ったが治らない、その通りですね。期待に答えるべく私も治療に懸命に取り組ませて頂きます。


*病院でMRI写真を借りてきて下さる方が今までに多くいらっしゃっており、治療に対する真剣なお気持ちと拙へのお心遣い、大変有難く思っておりますが、私は東洋医学による鍼灸治療を行う者です。またMRI画像一辺倒なヘルニア診断を疑問視する立場で治療をしている者ですので、MRI写真は私の治療に活用される事はありません。またMRI写真は大きくてかさばりますから、ご持参頂く必要は無いですよ、当院の治療の役にも立ちませんので、お持ち頂かなくても大丈夫です。


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