鍼灸師高木の血圧の説明その10のページ。

高血圧と遺伝の深イイ話。

高血圧と遺伝は関係ある。

　高血圧と遺伝、関係があります。もし両親が共に元々高血圧の体質を持っていれば、およそ50％の確率でその体質を受け継いでしまい、親の片方が高血圧体質の場合は30％程の確率で遺伝してしまうという研究結果が存在します。ただ、遺伝のみならず、その親から受けた教育すなわち生活習慣を引き継いでしまう事も問題として大きいかもしれません。

　

　喫煙習慣や、暴飲暴食の習慣、塩分摂取過多が標準になってしまっている家庭って多く存在していますので、遺伝的に高血圧の体質を受け継いでいなかったとしても、高血圧を招く生活習慣を受け継いでいながら「遺伝だから仕方ない」などと言って生活習慣改善を行おうとしないという人も少なくないはず。また、高血圧の体質を産まれ持って得てしまったとしても、ではどう対処するかと己の体質にしっかり向き合えば良い事なので、「遺伝を不摂生を正当化するための言い訳材料にしない事」が肝要かと思われます。



高血圧がなぜ悪い事なのかを再認識。

　まず、動脈硬化という言葉についてその意味を理解する必要があります。「動脈」というのは、体内にある太い血管で、酸素を含んだ血液が心臓から全身に送り出す通り道としての血管で、「硬化」は字のごとく硬くなることを指します。つまり動脈硬化というのは、動脈が硬化する訳です。そして、動脈硬化とは動脈という血管の老化・劣化を意味します。


　動脈（血管）が劣化すれば、血液はその中を通りにくくなり、詰まりやすくなり、さらに血管は血液の圧により破れやすくなります。それはまるで、劣化したゴムホースが漏水するかのように、腐蝕した排水管が水漏れや管詰まりを起こすように、血管としての働きを失うような事が起こり易くなるのです。血液が血管がら漏れる、血液が詰まる、これが招く症状についても、色々と知っておきましょう。



脳の血管が破れたら、どうなる？

　古くガサガサになったゴムホースかの如く劣化した血管、いつ破れてもおかしくない状態に近づくのが動脈硬化、それを招く高血圧。劣化した脳の血管は詰まりやすく、破れやすいです。さて、脳の中の血管が破れたら、何が起こるでしょうか？



　破れた血管の場所により、脳出血・くも膜下出血が起こります。脳出血は致死率がとっても高いですし、命をつなぎとめる事に成功しても、重い後遺障害が残る事も多いです。くも膜下出血は、脳を包む3層の膜のうちの2層目と3層目の間に出血が起こるもので、これも命に直接関わることが多いです。

　高血圧って、死に直結するものなんですよ実際。高血圧の怖さ、まだまだ伝え足りませんので、この話は次のページにも持ち越します。

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このページの筆者紹介

鍼灸師　高木　秀樹
鍼灸専門・高木治療院にて、はり・きゅうを用いた治療を行っております。
高血圧について詳しくなりましょう。