血糖値が高い状態、つまり血液中に多くの糖分(グルコース)が存在すると、どうなるのか、超シンプルに言いますと、「糖分が血管を壊す」となります。そして、血糖値が高ければ高いほど、より強力な破壊力を持ち、血糖値の高い時間が長いほど、より多く血管を破壊します。今はこれだけ知っていれば充分です。
そして、「血管が壊されると、どうなるのか?」を知れば、糖尿病の恐ろしさを十二分に理解することが出来ます。これは重要です。
糖分を多く含む血液、それが全身にくまなく巡るのですから、全身の血管全てが、ジワジワと破壊される状態になっているのです。
物理的構造から考えれば、すぐに判ることですが、細い血管から順番に破壊され、その血管は破綻して、管としての機能を失い、血液が漏れます。
血管が破壊されて何が起こるのか、それがそのまま、かの有名な「糖尿病の三大合併症」につながるのですが、その前に、血糖値が高めだが、まだ糖尿病と診断させるまでの血糖値は無い・糖尿病予備軍が既にアウトであると語る鍼灸師の高木の言い分を、綴ります。
つい先ほど、このページの上の方で、高血糖が血管を破壊するというお話しを書きました。とても重要な事なので、もう一度紹介します。
「血糖値が高ければ高いほど、より強力な破壊力を持ち、血糖値の高い時間が長いほど、より多く血管を破壊します」
勘の良い方なら、お気づきと思います。血糖値が少し高ければ、血糖値がとても高い人よりは影響が少ないが、やはり血管を破壊するのです。
じわじわと血管の強度を削っていき、ボロボロにしていきます。
ちなみに、破壊されるのは血管だけではありませんが、ここでは触れません、文章が膨大になってしまいますので。
血糖値がやや高めのまま長期間経過している方、残念ですが、血糖値が正常な人と比べて、多くの血管破壊が行われ、老化が既に早く進行していますよ、三大合併症を発症するよりずーっと前から。
残念な事に多くの病院では、具体的な合併症が出現するラインより下の高血糖は、あたかも無害と言わんばかり。血糖値やや高めでも、それ以上の上昇が無ければ良い、三大合併症さえ防げればOKみたいな印象を与えるような診療をやっているようにしか高木には思えないのですが・・・。
病院では、血糖値がやや高めという人に対して、「食事と運動を」程度のアドバイスをするだけで、基本放置ですよね。テレビの健康番組とくれば、「糖尿病を治すスーパー食材!」とかナントカ、相変わらずの広告業丸出しなモノばかり・・・。危機感が全く感じられません。
高血糖が血管を破壊する・・・。いかがでしょうか?、危機感、少し沸いてきましたでしょうか?
さらに危機感を高めていただくために、糖尿病の三大合併症を発症するより前段階において、高血糖が招く悪夢のような事態について、軽く箇条書きにして、鍼灸師高木の2型糖尿病論その1の締めくくりとしたいと思います。
● 血管の硬化により血圧が上がります。
● 脳卒中・心筋梗塞の発症率が高くなります。
● 発がん率が高くなります。
● 認知症の発症率が高くなります。
● ケガが治りにくくなります。
● 手術を受けれなくなるかもしれません。
● 感情のコントロールが難しくなります。
● 外見の老化スピードが早くなります。
● 骨折しやすくなります。
● 疲労からの回復が遅くなります。
など。
次回、鍼灸師高木の2型糖尿病論その2では、HbA1c(ヘモグロビンA1c)についての解説と、糖尿病の三大合併症を発症するより前段階において、高血糖が招く事態の一つ一つを説明していこうと思います。HbA1c、名前は知っているが具体的な意味を知らないという人が大多数であると思いますので、そこをわかりやすく説明出来るように頑張ってみます。
このページのまとめ |
血糖値が高めの段階で既に身体への悪影響は起きている。 高血糖は血管を破壊し続ける。 高血糖状態は身体に対して実に様々な弊害を確実にもたらす。 |
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