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ダイエットの実際 その2

耳に痛い話 その2


 ダイエットというものに対して、失敗し続けている方に向け、具体例を挙げ、さらに忌憚(きたん)の無い意見を書かせて頂きます。

夜遅く食べると太る・一日一食だと太る

 これについて容赦なく書かせていただきます。「夜遅く食べると太る」食事する時間帯によって、摂取された栄養が身体に残りやすい時と残り難い時がある、という事ですね。

 「一日一食だと太る」食事する回数が少ないと、脂肪を溜め込みやすい体質になり、太りやすいという事ですね。

ではここで問題です。

 身長173cm、体重60kg、体脂肪率18%、基礎代謝2200kcalの男性が、ダイエット目的に食事を1日1回にしました。毎日仕事が忙しいので食べる時間は就寝前の午後10時30分、メニューはご飯、味噌汁、野菜の煮物、鶏のから揚げ、ビール500mlで、1回の食事量にしては多めの合計1200kcalもあります。1週間この夕食を続けた結果、この男性の体重はどうなったでしょうか?

A.毎日夜遅く食べたので、1kg太った。

B.毎日夜遅く食べたのに、1kgやせた。

C.体重に顕著な変化はなかった。



正解は、B.毎日夜遅く食べたのに、1kgやせた。です。


 机上の空論ではなく、私自身が実際に実験しました。理由はとても単純。食べ過ぎなければ太らない、これだけです。毎晩夜遅くになって、揚げ物食べてビール飲んで、すぐ寝てしまう、結果体重は1週間で1kg減りました。1回の食事で1200kcal、でも1日に唯一摂取出来た食事です。朝も昼も水だけです。なので結果、やせました。何の不思議もありません。

 夕食だけで1000kcalほどの食事、これを実際に多少間隔空けて12週間やってみました。大体理論通りに体重は減少しました。体調は良好なままでした。健康的かどうかの議論はとりあえず置いておくとして、とにかくダイエットの大原則は、溜め込む以上に消費すれば、やせるって事です。貯金と一緒です。使う量よりもらう量が多ければ溜まる、逆なら減る、この大原則に揺るぎはありません。


 次に、ダイエットとリバウンド。これについて容赦なく書かせていただきます。

 では問題です。
 身長173cm、体重60kg、体脂肪率18%、基礎代謝2200kcalの男性が、ダイエット目的に食事を1日1回にしました。毎日仕事が忙しいので食べる時間は就寝前の午後10時30分、メニューはご飯、味噌汁、野菜の煮物、鶏のから揚げ、ビール500mlで、1回の食事量にしては多めの合計1200kcalもあります。1週間このような夕食を続けた結果、この男性の体重は1kg減りました。その後、上記のような食事の時もあれば、もっと減らしてみたり、また逆に多く食べるのが続く日もあり、2ヶ月後に結果的に体重は6kg減、54kgになりました。

 よくがんばった、ということで、その翌日からいきなり1日3回、つまり朝昼晩と食事するようになりました。朝は、ごはんと味噌汁と納豆でおよそ400kcal分、昼は梅おにぎり2つとゆで卵1つでおよそ400kcal分、夜は相変わらず遅くにビールや揚げ物で1200kcal前後、そんな食生活が1ケ月続きました。この男性の体重はどうなったでしょうか?


A.急に食事量が増えたので、リバウンドして体重は8kg増えた。

B.急に食事量が増えたのに、リバウンドせず、体重を維持した。

C.すぐ1kgほど体重は増えたが、その後は増えていない。



 正解はC、「すぐ1kgほど体重は増えたが、その後は増えていない」でした。

 机上の空論ではなく、私自身が実際に実験しました。実話です。食べすぎなければ太りませんし、太れません。この大原則に揺るぎはありません。そして、体重は、あくまで身体すべての重さの総和に過ぎません。体脂肪も、膀胱に溜まっているオシッコ、大腸に溜まっているウンチ、むくみとして全身の皮膚に溜め込んでいる汗も、全部含めて体重です。
 すぐ増えた体重1kgですが、おそらく食事量が増えたことにより、いづれ排泄されるものの量が減量中より増えた、というか戻っただけという事と考えられます。ダイエットを開始してすぐに減る分のもの、です。

 リバウンドというのは理不尽なことではありません。食べすぎという事です。ダイエット直後に太りやすい、脂肪を溜め込みやすいという傾向はあるとしても、溜め込めるだけの余剰があればの話。
 貯金と一緒です。使う量よりもらう量が多ければ溜まる、逆なら減る、この大原則に揺るぎはありません。


食べすぎなければ太りませんし、太れません。


 食べる回数や時間を気にする前に、量を気にしなければならない。応用知識を色々と持っていても、食べすぎは太るという大原則から目を背ければ成功しない。在りもしない楽してやせる方法を夢見て捜し続けている間は成功しない。当然の事と思います。


 現実をしっかり見据えて、それに見合った食事をする、それだけです。


 体重が増えやすい、増えにくい、などの個人差について、また停滞期というものについて、1日3食という習慣が本当に健康的といえるのかどうか、ダイエットしても上腕や脚に筋肉がついてしまったものは細くならないというのが本当かウソか、またダイエットに失敗しつづける人がダイエットに詳しいと自負しているという不思議などについて、タブーかもしれませんが、いづれ書かねば。

 あと念のため、鍼灸では体脂肪は減りません。


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