まず、あなたが何を口に運んで、どれくらいのカロリー、つまり栄養を身体に運び入れているのか、それを正しく把握する上で、絶対に必要な知識、それが「
マクロ栄養素についての知識」です。
「水を飲んでも太る。」といった、お恥ずかしい発言をしてしまう人をはじめ、多くの人がイマイチ理解していない、この基礎知識。しっかり解説します。
マクロ栄養素は、三大栄養素とも呼ばれます。つまり、大きく分けて
3種類の栄養素、炭水化物、蛋白質、脂質の3種類のことです。
食べ物のカロリーを計算する際は、このマクロ栄養素の量を計算するのです。
それでは、ここで問題。以下の食物100gのカロリーを求めよ。
栄養成分 100gあたり
炭水化物 69.1g
たんぱく質 6.6g
脂質 1.6g
答え:上記の食物のカロリーは、
317.2kcal(キロカロリー)です。
それぞれ、
マクロ栄養素の量を合計すると、カロリーが分かります。計算方法は至ってカンタン、
単なる足し算です。
そして、栄養学を使い込んでいる方であれば、上記の成分表から、この食物が何であるのか、大体想像が付いてしまいます。おそらく、乾燥した穀物であろう、と。
それでは、それぞれ
マクロ栄養素について、説明します。
炭水化物(たんすいかぶつ)
炭水化物は、糖質のことです。食物繊維も炭水化物に含まれます。
カーボと呼ばれることもあります。身近な食材としては、
砂糖。これは
99%炭水化物で出来ていますので、ほとんど
炭水化物のカタマリですね。和食の主食としてお馴染みの”ごはん”、炊いた精白米(水稲めし)は、およそ6割が水分で、
4割弱が炭水化物、あとは少量の
たんぱく質その他で構成されています。
炭水化物には、1g(グラム)あたり、4kcal(キロカロリー)あります。
炭水化物1gあたり4kcal ダイエットに必要な知識です。
ホカホカに炊きあがった「ご飯」150gと、砂糖60g、どちらも
炭水化物の量としては、ほぼ同じと言えます。吸収されるスピードは変わりますが、
どちらも糖質ですし、糖分ですし、カーボですし、炭水化物です。
炭水化物にも種類があり、その知識もダイエットに重要なものとなりますので、後のページで解説していきます。
炭水化物についてのより詳しいお話や、
曖昧な知識に付け込んだ悪質ダイエット商法の典型例と、そのカラクリ&種明かしについては別の章で書いていきます。
覚えましょう!! 炭水化物1gあたり4kcal
蛋白質(たんぱくしつ)
たんぱく質。
プロテインと呼ばれることもあります。肉や魚に多く含まれる
動物性たんぱく質と、豆腐や納豆などに多く含まれている
植物性たんぱく質があります。ここでは同じものとして扱いますが、別の章にて動物性のものと植物性のもの違いなどについて、詳しく説明をしていきたいと思います。
たんぱく質は、1g(グラム)あたり、4kcal(キロカロリー)あります。
たんぱく質1gあたり4kcal ダイエットに必要な知識です。
スポーツをする人、筋肉を増やすべくトレーニングしている人が飲んでいる
「プロテイン粉末」「プロテインドリンク」、あれは
タンパク質が多く含まれた食品です。
ドーピングのステロイドとは全くの別物です。
たんぱく質についてのより詳しいお話や、
悪質ダイエット商法に使われがちなトリックと、その種明かしについては別の章で書いていきます。
覚えましょう!! たんぱく質1gあたり4kcal
脂質(ししつ)
脂質、ファットと呼ばれることもあります。
常温で液体の油(あぶら)と、
固体の脂(あぶら)、両方含めて
脂質です。肉の脂身も
脂質が主成分ですし、料理に使うなたね油やらオリーブオイルも、主成分は
脂質です。ローファット牛乳とは
低脂肪乳、脂質が少ない牛乳という意味ですね。
脂質は、1g(グラム)あたり、9kcal(キロカロリー)あります。
脂質1gあたり9kcal ダイエットに必要な知識です。
脂質にも種類が色々とあり、その知識も重要になってきますので、別章にて説明します。
オメガ3脂肪酸とか、中鎖脂肪酸といった類についてです。
脂質についてのより詳しいお話や、表現を歪曲して
ヘルシーさを偽装する、ありがちな手口とその正体については、別の章でしっかり書いていきます。
覚えましょう!! 脂質1gあたり9kcal
このページのまとめ
マクロ栄養素とは、
炭水化物、
たんぱく質、
脂質の3つのこと。
それぞれの
カロリーは1gあたり
炭水化物が4kcal、
たんぱく質が4kcal、
脂質が9kcal。
食物のカロリーは、この
マクロ栄養素のカロリー値の合計で表される。
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