入会させて頂いた勉強会の初日。午前中に講義があり、昼休憩を挟んで午後には実技の勉強と、1日がかりの勉強会なのですが、カルチャーショックの連続でした。それもそのはず、まさに「臨床鍼灸師のための実践鍼灸学」。
この勉強会の日から、価値観が大きく変化したように思います。東洋哲学が机上の空論に留まってしまっていたものが、現実に直結するような感覚、学生時代から持ち続けていた大いなる疑念「鍼灸は本当に効果があるのだろうか?」を解消する手がかりを具体的に得た日でした。
刺さなくても、”気”を変化させられる。
午後の実技講習のインパクトは特別なものでした。受講者が実際に模擬患者として、指導する先生の鍼術を受けつつ、別の受講者は、模擬患者の脈の変化・身体の変化を自由に観察できるのですが、鍼術が施される以前に、指導する先生が模擬患者の経穴(ツボ)に触れただけで、脈が大きく変化し、腹部の一部緊張状態の筋肉がフッと緩むのを目の当たりにしました。思わず「何で経穴触っただけで腹筋の緊張が緩むんですか!?」とその先生に質問すると、「え?、習ったやろ?経絡には気が流れてて、それが変化すれば身体が変化する、あたりまえやんか。」・・・・。
そう、そういう理論理屈は学生時代から知っていましたが、現実と鍼灸理論が結びついていなかったのです。”気”なんて、単なる抽象概念でしか無いと以前は考えていたのが、その存在を目の当たりにしてしまいました。鍼を”刺し”ても”刺さない”でも、”気”を変化させられれば、患者さんの身体は変化する!ことを体感したのでした。
さらに、高木の鍼灸師としての、人生の転機となる出来事は、この後も立て続けに起こることになるのでした。
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