本文へスキップ

鍼灸師高木のダイエット論:鍼灸専門・高木治療院

〒810-0022 福岡市中央区薬院1-6-5
ホワイティ薬院302号

5.マクロ栄養素とPFCバランス。some_sickness

最低限の知識すら無いから、ダイエットが失敗に終わる。

  5ページ目になりましたが、理屈っぽい話、まだ続きます。なぜなら、ダイエットにとって絶対に必要な知識がまだ残っているからです。ただ何となく聞いたことがある名称を、理解もしていないのに、知っていると思い込む所から事実誤認が生まれます。「あまり食べていないのに太る」などという戯言は、知識不足・事実誤認の産物です。知識不足・事実誤認は、ほぼ確実にダイエットを大失敗に導きます。

おでぶ

 栄養についての基本知識が全く欠けているにもかかわらず、ダイエットに詳しいと自負する人間は、カロリーオーバーであることに気づかずに、無駄な我慢を繰り返し、そして懲りない、学習しない・・・・勿体ないですよ、その労力が。
 余談はさておき、このページではマクロ栄養素でのカロリー計算に加え、炭水化物、たんぱく質、脂質を、それぞれどのくらい摂取するか、それぞれの栄養素の働きについての説明をします。
 「PFCバランス」、ダイエットにとって、カロリーの合計値を知るのと同じ位、重要な項目です。後に具体的なダイエット手法を紹介するののですが、それら手法を間違いなく実践するために絶対必要な知識です。

「PFC」 Protein Fat Carbohydrate

食材1

 PFCバランス、という言葉の意味から説明します。まずPFCとは、マクロ栄養素の3種類、たんぱく質=Protein、脂質=Fat、そして炭水化物=Carbohydrateの頭文字です。そして、そのバランス、つまり、たんぱく質を何%、脂質を何%、炭水化物を総摂取カロリー何%の割合とするか、についての事を意味しています。摂取重量の割合では無いことに注意!!

 このPFCバランスが何故重要なのかと言うと、このマクロ栄養素それぞれが、身体にとって主に何に使われるかが、大きく異なるからです。物凄く大雑把に言えば、たんぱく質は皮膚や髪の毛・筋肉を作る材料となる栄養素(それだけではない)、脂質は蓄えやすい性質のある栄養素(それだけではない)、炭水化物は活動エネルギーとしてとても使われやすい栄養素(それだけではない)と、まずは覚えて下さい。

料理1

 それでは、健康的な食事としての、目指すべきPFCバランスの値とは?についてですが、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2015年版の概要」から数値を見てみましょう。この文章の8ページ・9ページ・13ページに、たんぱく質、脂質、炭水化物の食事摂取基準(カロリー比率)が示されています。

たんぱく質 13〜20%
脂質    20〜30%
炭水化物  50〜65%

例えば、1日の総摂取カロリーを2000kcalに設定した場合の、そのカロリー比率で実際の各栄養素の重量を計算してみます。

たんぱく質 260〜400kcal   65〜100g
脂質    400〜600kcal    44〜67g
炭水化物1000〜1300kcal 250〜325g


 たんぱく質と炭水化物は1グラムあたり4kcalで、脂質は1グラムあたり9kcalであることは、最初のページで説明しました。なので、脂質よりたんぱく質の方が分量としては多く摂取する必要がある、ということになります。

*PFCバランスは60:15:25です!と書かれている記事の半分以上は、おそらく他者の記事を適当にググってパクってコピペベースで書かれたものだと思いますよ。

バームクーヘンうまい

 これは鍼灸師高木の持つ印象ですが、多くの人の実際の栄養バランスは、この比率からハズれている、つまりPFCバランスの悪い人が多数派であると考えています。無農薬かどうか、旬の野菜だとか、ポリフェノールが多いだの、乳酸菌がどうだといった事柄にこだわるよりも、健康にダイレクトに響くのが「PFCバランスに気を付けて食事する」ことであると強く主張させて下さい。
 一般に、大多数の方の食事が、脂質過多のたんぱく質不足で、これは太りすぎの原因にも直結する事です、断言します。おそらくダイエットに興味ある人なら、誰もが聞いた事がある「ケトン体ダイエット」や「低脂肪ダイエット」は、まさにPFCコントロールこそ全てと言っても言い過ぎでないダイエット法ですよ。

 太りすぎの人が、マクロ栄養素とPFCバランスの知識を得て、食べる量をあまり変えずにPFCバランスが整った食生活に変えるだけでも、体重はある程度減少するケースがとても多いですよ。本当ですから

料理2

 各マクロ栄養素のバランスを上手にコントロールすることによって、総摂取カロリーを抑えつつも、節制するために費やされる精神力、つまり我慢をより少なく、かつ効率よく脂肪燃焼を促すことが本当に出来ます。このページの筆者、鍼灸師高木が実際にやってます。

 次のページでは、PFCバランスとそれにまつわるダイエットのお話しを、引き続き書いていこうと思います。重要な事なので何度も繰り返しますが、ダイエットにとって、総カロリー量と同じくらいPFCバランスは重要な項目ですので、その知識は是非とも確実なものにしましょう。

このページのまとめ
●PFCとは、マクロ栄養素の3種類、たんぱく質=Protein、脂質=Fat、炭水化物=Carbohydrateのことである。
●PFCバランスを整えることは、ダイエットのみならず、健康を維持するために重要である。


マクロ栄養素とPFC・後編へ

その4に戻る

戻る。

最初に戻る
適応疾患一覧

Takagi Acupuncture Study福岡市の鍼灸院
鍼灸専門 高木治療院

〒810-0022
福岡市中央区薬院1-6-5
ホワイティ薬院302号