インターネットやテレビなどで、頚椎症体操などというものの存在を聞きつけ、「これで自分で治せる!」と期待を抱き、毎日懸命に取り組んで、結果どんどん症状が悪くなる。実際の原因が骨の変形とは全く違う所にある場合(こちらの方が多数派と高木は確信)、頚椎症体操は症状を一方的に悪化させていきます。理由は、痛めている組織の損傷を、体操という手段で広げるからです。
当ページの他の所でも説明していますが、MRI検査にて骨の変形あるいはヘルニアにより、神経が圧迫されていることが明確であった場合でも、その痛みやしびれとは無関係ということが多くあるのですが、病院は「骨で神経が圧迫されています」と断定してしまいます。そしてその路線のまま、整骨院や鍼灸院で、病院での診断を鵜呑みにしたまま、何の疑いもなく対症療法に走ってしまうのが一般的。
温めることを良しとしてしまったり、頚椎症体操を勧めてしまい・・・悪化・・。
普段、来院される当院の患者さんのうち、変動はありますが、およそ20%位は頚椎症の患者さんです。当院で治った頚椎症患者さんが、知り合いの頚椎症の方にウチを紹介して下さるお陰で、1日の患者さん全員が頚椎症治療、なんていう日が何日もある程、お陰様で高木は沢山の頚椎症患者さんの治療に携わることが出来ています。滅多にいないですよ、診断通りに本当に変形由来の神経痛をお持ちの患者さんは。
そもそも運動療法が効果的な頚椎症のタイプなんてあるのか、正直疑問です。根本治癒させる場合、東洋医学的に言えば「血(けつ)」をいかに巧みに動かすか、その技量が問われるのですが、教科書的な技法ですと、まず無理。それ以前に、根本の病変そのものを見つけることすら出来ずに、テキトーに首やら肩やらに針刺して、じわじわ状況悪化させることしか出来ていない治療家が多いのだろうと想像出来ます。
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